印刷用語－アドビ

　印刷用語　アドビとは？

現在の印刷・グラフィックデザイン界になくてはならない存在になっている、「アドビ（Adobe）」製品。アドビ製品を開発している「アドビシステムズ（Adobe Systems）」は1982年に設立されたコンピューター・ソフトウェア会社で、本社をアメリカのカリフォルニア州に置き、日本法人は東京都品川区にあります。

　

1985年にPostScriptを開発して以降しばらくはこのPostScriptのライセンス使用料が売上の中心でしたが、1987年に後にイラストレーターの道具箱と呼ばれるようになる「Illustrator」、また1989年にはIllustratorと並ぶデザイナー必須ソフト「Photoshop」を続けて開発、アプリケーションプログラムの販売に参入し、2017年現在の今ではソフトウェアのみの開発・販売企業としては世界最大規模を誇るようになりました。

　

これまでアドビ製品は「Creative Suite」シリーズとして、PhotoshopやIllustratorなどのツールがそれぞれ独立して販売されていました。それが2005年からスタートした「Creative Cloud（通称CC）」により、それら複数のアドビ製品を課金方式で全て自由に利用できるようになり、デザインや印刷業界でこのCCが非常に利用価値が高いとして高評価を得ています。

　

CCではアドビ製品の管理をクラウド上で行うことができるため、最新のツールをアップデートすることも簡単、デバイス間で関連性の高い作業も簡単に行えるようになりました。そのうえ月額課金制であるため従来のようなソフトの購入やアップデートに高額を支払わなければならないということもなくなりました。

　

今までアドビ製品と言えば高額でなかなか新製品に手が出せないということも多かったのですが、このCCの登場によりハードルが一気に下がり、プロアマを問わずデザインの幅が広がったことが最大の評価点と言えるでしょう。

　

アドビCCで利用できるツールとしては、写真編集に特化した「Photoshop CC」、グラフィックデザインの要「Illustrator CC」の他に、撮影した写真を管理・編集する「Lightroom CC」、PDFの閲覧・作成その他の機能を備えた「Acrobat DC」、ホームページ作成ソフト「Dreamweaver CC」など、非常に便利で高機能なものばかりです。これらを全て利用できるのが「Adobe CC コンプリートプラン」ですが、他にもソフトウェアを個別に契約する「単体プラン」や写真編集に特化した「フォトプラン」なども用意されています。