ポスターの最大の目的は宣伝にありますから,制作から活用までどうやって宣伝効果を高めていくことができるかを念頭に入れていく必要があります。芸術的に優れたポスターであっても,有名人をキャラクターに採用したポスターであっても,宣伝効果が得られなければそれは失敗作となります。
ポスターだけで完結させないことが大切
そんな宣伝効果を高めるためのポスターの活用方法としては,まずポスターだけで完結させないことが第一です。イベントやセール,新製品の発売などさまざまな宣伝に活用されるわけですが,ポスターだけで必要な情報を提供するのではなく,他のメディアと関連付けながら活用していくことが大事です。
そもそも情報をたくさん盛り込もうとするとゴチャゴチャになりますし,ポスターは原則としてできるだけシンプルに徹したほうがインパクトのあるものを作れます。これは街中や駅に貼りだされたポスターを通りすがりの人が目にする時間はせいぜい2~3秒という現実からも非常に大切なことです。
ポスターから他の情報媒体に誘導させる
ですからたとえばポスターで興味をひきつけつつ,詳しい情報はネットで調べてもらうといった形でうまく誘導させるような活用方法が適しています。
またネット,雑誌,メディアなどとリンクさせ,「近日ネットで詳細発表!」といった告知を盛り込むことで継続的な興味をかきたてることもできます。ポスターに掲載する情報は極限まで削り,とにかくインパクトを重視して興味を持ってもらうことを最優先に考えましょう。
目的に合わせたサイズで作成する
それから目的に合わせたサイズ。これは貼る場所ともかかわってきますが,宣伝の目的に合わせたサイズが求められます。大きな画面が映えるポスターと,コンパクトなサイズの方が適しているポスターがあります。料理店の新メニューやスーパーのセール,教育目的の啓蒙活動に使用するポスターはあまり大きなサイズは似合わないでしょうし,逆にイベントの告知・宣伝ではサイズが大きい方が映えます。
大きなサイズで目立つ方がよい印象もありますが,あくまで目的に合ったサイズを心がけることが大事です。大きなサイズだと貼り付ける場所が制限されてしまう,他の目立つポスターと競争になってしまうのでインパクトのあるものを作らないと埋没してしまうといった問題もあります。
目立つ場所,長く見てもらえる場所に掲示する
できるだけ長く見てもらえる場所に貼り付けるというのもひとつの手です。たとえば電車のつり革広告などはもっとも長く見てもらえるポスター・広告の代表格,それに対して駅や街中で貼られるポスターは先述したように2~3秒程度です。待ち合わせに適した場所,人が集まって立ち話をするような場所など,目に付くうえに長く見てもらうチャンスに恵まれそうなところを探してみましょう。