ポスターといえばまずイベントやセールの告知などビジネス目的のものが思い浮かびます。しかしそれだけでなく教育の分野でもポスターは積極的に用いられています。
実際,学校をはじめした教育現場では壁のあちこちにポスターが貼られているのを見ることができます。あまり目立たないですが,さまざまな教育現場においてポスターが活用され,見逃せない効果を挙げているのです。
ネットでは得られない情報を伝えられる
そんな教育現場におけるポスターの重要性のポイントはまず「目につく」ことです。ビジネス目的のポスターの場合,他のメディアでもその内容について目に触れる機会があり,それぞれが相互に補う形で情報を拡散していく面があります。よくあるのが駅などでポスターを見かけてイベントの存在を知り,ネットで詳細を調べるといったパターンです。
しかし,教育現場ではなかなかそういうわけにはいきません。そもそも子供たちが教育関連の情報に興味を持つなどということはごくまれですから,ネットで調べるなんてこともありませんし,テレビや雑誌で同じ内容を目にするといった機会もほとんどありません。
たとえば,保健所などで行われる健康診断,さまざまなセミナーや交流会,サークル活動など。日ごろあまり興味を持つ機会はないものの,知っておくとよい,あるいは先生や保護者が学生・児童に知っておいてほしいと考えていることを教育現場の目立つところにポスターを貼り付けることで伝えることができるわけです。
インターネットの普及でポスターの効果が薄れつつあるといわれて久しいですが,こうしたネットでの宣伝に適さない分野ではまだまだポスターの有用性は圧倒的です。
啓蒙や戒めをポスターで行う
啓蒙的な面でポスターを役立てられる点も重要なポイントでしょう。教育関連とは少々ズレるかもしれませんが,警察署が定期的に新しく作る交通安全ポスターなどはその典型的な例として挙げられます。教育にかかわるものでは薬物使用やいじめ,未成年の飲酒,不純異性交遊といった学生に適さない行為に対する啓蒙や戒めをポスターで行うことができます。
こうした啓蒙・教育目的に有名なタレントをイメージキャラクターとして採用することが多いのもまず興味を持ってもらう必要があること,そして人気と高感度が高いイメージキャラクターほどその訴えかけに説得力があることなどが原因として挙げられます。
問題を抱える子供たちをポスターで助ける
面と向かって教えづらいこと,あるいは困っている人に呼びかけるメッセージを伝える際にもポスターは有用です。誰にも打ち明けられない悩みを1人で抱えている子に対して気軽に相談するよう伝える,あるいは連絡先を掲示するといった形で教育現場で起こりがちなトラブルを未然に防ぐこともできるのです。