インターネットが普及したことで情報を拡散しやすくなり，宣伝もさまざまな手法で行っていくことができるようになったといわれています。インターネット上で動画なども活用しながら積極的な宣伝を行っている会社もありますし，逆に宣伝をほとんど行っていないのもかかわらず口コミで評価が広がってヒットを記録する製品なども出てきています。

ポスターの使用に対する一般的な見方

そういったなか，ポスターのような従来の宣伝媒体の存在意義が問われている面もあります。ポスターをデザインして大量に印刷するとなるとかなりのコストがかかりますし，貼ったり剥がしたりといった手間も負担になりますから，ネットに比べるとかなり「割に合わない」宣伝媒体という見方もできるのです。

インターネットが普及してもポスターの威力は大きい

しかし，そんな意見とは裏腹に現在でも街中を歩いているとたくさんのポスターと遭遇します。都心の駅に行けばめまぐるしいくらいの勢いで続々と新しいポスターが登場しますし，話題性に富んだ内容のものも少なくありません。インターネットが普及した時代においてもポスターは宣伝媒体として大きな威力を持っているのです。

ポスターの威力―不特定多数の人の目に触れる

インターネット時代におけるポスターの威力には2つの面があります。

まずは従来のメリットがインターネットにはない宣伝効果をもたらす点です。とくに大きいのが不特定対数の人の目に触れるという点です。インターネットの場合，膨大な情報がある一方，意外に利用する人は狭い範囲でしか情報をチェックしていない面もあります。自分の興味があるジャンルの情報はこまめにチェックしている一方，少しでも興味の対象から外れるとまったく目に入らないということも少なくないのです。

それに対してポスターは駅や街中，電車の中などで目にすることで関心がない情報と接する機会を作ることができます。それがきっかけで興味を持たせるといったこともできるわけです。しかもビジュアル面に訴えかけるインパクトは臨場感やサイズなどの効果でネットよりもずっと強くなります。

ポスターの威力―ネットとの連動で効果的な宣伝ができる

もうひとつはネットとうまく連動させた宣伝が出来る点です。余白を大胆に使って必要最小限のことだけを掲載したインパクトのあるポスターも増えていますが，その多くは見て興味を持った人がネットで検索することを前提に作られています。

ポスターでは伝えきれないことをネットで補い，逆にポスターのインパクトで多くの人の目に興味を持ってもらうことでネットでの宣伝効果を補うことができるのです。現在ではこうしたネットとポスターのリンクをうまく行うことで宣伝効果を挙げている製品やサービスが多く見られます。