大判プリンタ-の技術向上

ポスターを印刷する大判プリンタ-そこにみられる技術向上

自宅や自社でポスターを印刷する場合,対応できるのは大抵A4~A3サイズまでがほとんどでしょう。それ以上のサイズとなると,例えばA2サイズのポスターならA3サイズで半分ずつ分割出力して貼り合わせるという方法もありますが,どうしても真ん中の切れ目が気になりますし,そもそも個人や一般企業が有するプリンターでは仕上がりの品質にもどうしても限界が出てきます。

やはりデータ通りの美しいポスターに仕上げたいなら,大判プリンタを有している印刷業者に依頼する方が良いでしょう。

大判プリンタとは

大判プリンタとは,その名の通りA2サイズ以上の一般のプリンタでは対応できない大判サイズ用紙に印刷できるプリンタのことで,販促ポスターやPOP印刷などのGA市場及び建築や機械などで図面印刷に使用するCAD/GIS市場,更には屋外サインやディスプレイなどのサイネージ市場において利用されています。

元々は細線を忠実に再現したり,小さな文字でも文字つぶれしないなどといった,正確な図面出力が求められるCADの分野で大判プリンタの需要が発生したのですが,その後の技術向上によりGA市場でも大判プリンタが広く用いられるようになりました。

大判プリンタの印刷方式技術

GA市場にまで守備範囲を広げた大判プリンタにおける技術向上の1つは,「インクジェット方式」の普及です。それまで主流であった「トナー方式」は,感光体ドラムにレーザービームを当ててデーター上にある画線部とその他の部分とにプラス・マイナスの電荷差を作ります。こうして感光体ドラムをいわば「版」に仕立ててそこにトナーを付着させ,用紙に転写させることで印刷します。つまり簡単に言えば「版画」です。

一方インクジェット方式は,紙の上に直接細かなインク分子を吹き付けて印刷していきます。インクジェット方式はインクの吹き付けを正確にコントロールする技術向上がそのまま品質に反映されるもので,現在加熱することでインクを噴射させるヒート方式と,電圧を加えて変形させる圧電素子を利用したピエゾ方式の2種類が主流となっています。

版画か直接色を塗る絵画か,アナログ同士を比べてみても明らかな通り,仕上がりの画質の美しさは圧倒的にインクジェット方式に軍配が上がります。GA市場における印刷物は色の鮮明さ・画質の高さが求められるため,現在ほとんどの大判プリンタではインクジェット方式が採用されているわけです。

主な大判プリンタのメーカー

現在,大判プリンタを販売している主なメーカーとしては,キャノンやエプソン,Hewlett-Packardなどが挙げられます。

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