情報収集方法が多くある中でポスターが存在し続ける理由

近年になってこれだけたくさんの情報収集媒体があるにもかかわらず、なぜポスターという物はなくならないのでしょうか。

その昔ポスターが作られるようになった頃は、一般市民が情報を収集するにあたり何のてだてもなく、商品や公演を広く皆に認知してもらうためにポスターはどうしても必要なものでした。

しかし、今の時代、ポスターで知らせずとも、TVインターネットラジオ等々、情報は至るところにあふれています。そのどれかを見れば自分の欲しい情報も、望んでいない情報も毎日大量に収集でききます。それでも、なくならないポスターの理由とはいったい何なのでしょう?

ポスターの存在理由は昔と大きく変わってきているといえるのかもしれません。そのポスターを見てそれがどういう商品なのかをそこで知ってもらうというよりは、とにかくインパクトで目を引かせ、気になったら詳しいことは自分で調べてもらう、という考えのもと作られているものが多く見られるのではないでしょうか。

以前のポスターはそれを見ればどんな商品でどんな特徴があるのかすぐに理解できるものが多かったように思います。でも最近のポスターは、一体これは何のことなのだろうかと考えさせられ、二次元バーコードに誘導されてしまうのです。これは最近のTVのCMにもそういった傾向が多く見られるようになっています。

そういう意味ではアート的ポスターが多くなり、以前の商品だけを写し出したものに比べ、街の景観が美しくなっているといえるでしょう。ポスターは時代の流れをよく映すといいますが、これも今の時代の流れということなのかもしれません。

それゆえ,今突然、「情報は他で見てください」と言われポスターがなくなったら、街は何とも寂しい風景となるに違いありません。このように考えると、これからもずっとポスターは存在し続け、時代の流れを映していくと思われます。

情報化社会の中、人々は自分の求める情報をいつでも自由に探し、受け取ることができるようになりました。自分の求めるものを検索できることは非常に便利です。しかし、そのために接する情報が限られてしまうという状況にもなっています。自分の知らない情報を検索することはないからです。未知のものに触れる機会が少なくなっています。
街に貼られているポスターは、見る人が求めている情報ではないかもしれません。しかし、それを見ることで新たな興味が生まれることもあるのです。自分の趣味の映画だけでなく、ポスターを見て興味のある映画をみてみようという気になることもあります。それは、ポスターによって見た人の世界が広がったということができます。
現代のポスターに求められるのは、単なる宣伝ではなく、興味を持ってもらうための入り口としての働きかけです。興味さえあれば調べてもらえます。物事の詳細より、いかにイメージを明確に、端的に伝えるか、それがポスターに求められる要素といえます。

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